推しレポート

「発達障害グレーゾーン」を読んで働き方について考えた

「発達障害グレーゾーン」という言葉を最近よく聞くようになりました。

発達障害という言葉自体もあやふやなところがあるのに、グレーゾーンなんてますますややこしい。

ボクは医者からADHDという診断を受けてはいます。
ですが、自分が障害者かといわれれば、いまいちピンとこないし、かといって普通にバリバリ働けるかといわれれば、そうでもない。
やはりどこかで生きづらさや働きづらさを感じつつも生活しています。

そうなるとグレーゾーン寄りの発達障害当事者という、謎の立ち位置なのか、、、?
そんな当事者すらもよくわかっていない、発達障害グレーゾーンについてスポットを当てた本が発売されました。

筆者である姫野桂さんが実際に当事者や専門家に取材した内容をまとめた本です。
直接聞いた話だけにかなり具体的な内容が多いです。

診断のあるなし関係なく、生きづらさを感じている人みんなに読んでほしい本です。

 

発達障害との向き合い方

一口に発達障害といっても、100人いれば100通りのパターンがあります。
本人の特性だけでなく生活や仕事の環境にも大きく影響されるので、一生気がつかないまま過ごす人も多い。
たまたまその特性が悪い方に出てしまい、周りの人たちとどうしてもうまく関係が維持できなくなって初めて、障害と見なされるんです。

発達障害者でも薬の服用や、福祉制度の利用、日々のちょっとした工夫により、困りごとを減らすことは可能だ。

(中略)

「発達障害だからといって極度に落ち込む必要はない」と言いたい。発達障害は能力の偏りがあるという事実のみで、それ以上でもそれ以下でもないと、個人的には思っているからだ。

ボク自身も重要なのは

  • 生活や仕事をしていく上で困りごとがあるか。
  • その困りごとに対して的確な対処ができているか。

この2点だと思っています。

仕事がうまくいかなくて落ち込んでいた時期は、困りごとへの対処がうまくできていませんでした。
いつかできるようになると盲信して、ひたすら根性論と作業量でカバーしようとしてどんどん自分を追い詰めていく状態。

失敗経験を重ねるあまり自信をなくして卑屈になったり、うまくいかないストレスからうつ病や双極性障害、適応障害、睡眠障害、自律神経失調症などの二次障害を起こして潰れてしまったりすることの方を、よほど防がないといけない。

今は働き方を変えたおかげで楽になりましたが、一時期は適応障害のような状態で、まともに会話することもできませんでした。
本当にギリギリのところで踏みとどまれたのだと思います。

 

独りよがりのカミングアウトは意味がない

結果的に病院で診断を受けて、きちんとした対処ができるようになりました。
診断書に書かれていることをもとに、上司と話し合いをすることに。

わかってほしいという一方的な要求ではなく「こういうことを具体的に助けてほしい。そうしたら、私はこういう部分で貢献できます」という、具体的な手助けの方法や自分にできることを示す必要があるわけです。

この考え方はめちゃくちゃ大事で。
会社からすれば、働けませんという社員を無理に雇い続けるメリットは少ない訳ですよ。

ボクの場合は店長を辞めさせてもらう代わりに、

  • 仕込みなどルーティン化できることは今まで通りやる。
  • できる技術や学んだ知識を後輩に伝える。

というのをはっきりと決めた上で、一緒に働いてくれるスタッフにもできることと苦手なことをなるべく細かく具体的に伝えるようにしました。
負担を減らし仕事との向かい方を変えることで、今まで見えていなかったものが見えてきたり、ちょっとした手助けがあるだけでできることもあったりで、できることの幅が広がることもあります。
もちろん、パソコンなどの道具を使うだけで解決できることはすぐにやりましょう。

カミングアウトして会社員として働くなら、この辺は最低限度やっておかないとお互い不幸になるだけです。
逆にここさえ押さえておけば、一般雇用でも働きやすくなるはず。

 

診断や手帳を取ったところから始まる

診断や障害者手帳は自分を説明できる資料のほんの一部分であり、支援や就職に向けた入口でしかありません。障害者雇用で入社したとしても、働くうえでは自分の得意不得意とどう付き合っていくか、そのうえでどう課題を乗り越えていくのかという、職業生活上の“旅”は長く続いていくわけです。

仕事をしていく上で大変なことは多いけど、働きたくないわけじゃない。
少なくともボクは働けるうちは一生働きたいし、仕事を通して誰かのためになれるならこんなうれしいことはない。

診断を受けたことで自己理解が進んだし、関わってくれる人に説明しやすくなりました。
もちろんこれからもいろんな問題にぶち当たって乗り越えていかないといけないんだろうけど、以前のように意味不明で悩むことはなくなりました。

それだけでも成長できたんじゃないかな。

結局、普通の人のなかに紛れて求められることをやらなきゃって思うから、必死なんですよね。必死に仕事前に準備したり、できる人を観察してマネして、1日12時間、ひどいときには18時間の仕事を乗り越えるんですよ。

会社員の時は「君は他の人より3倍やって普通」と上司からよく言われていました。
当時はその言葉に何の疑問も抱かず、本当に休みの日まで働いていました。
それぐらいしないと会社が求める成果は出せなかったので。

考えればもっとやり方はあったはずなんですがねぇ。
その時はそのやり方しか知らなかったから、そうするしかなかったんです。
おかげで技術も身についたし、積み重ねた経験は間違いなく自分を支えてくれているので、悪いことばかりとはいえません。

35年間試行錯誤してきたからこそ、今やりたいことがやれているのは紛れもない事実です。

 

発達障害グレーゾーンとしてどう生きていくか

「結局、自分のことを知った後に、どう自分が対処するか」

ある意味、あきらめることは必要です。
どうしようもないことはどうしようもないんですから。
だからどうにかなることに集中する。

対処の仕方に正解はありません。
時間はかかるかもしれませんが、自分で試して自分で見つけ出していくしかない。

それでも悩んだらぜひこの本を読み返してみてください。
解決のヒントがたくさんつまっているはずですから。