Twitter随時更新中!
店長営業日誌

業界歴10年以上の店長が飲食業を続けている本当の理由

最近、いろんな職種や年齢の人と関わらせていただくことが多くなって、自分の仕事について考えることが多くなりました。

今、ボクの仕事は飲食業です。
東京の六本木の店で店長やってます。

今回はちょこちょこ聞かれることもあるので、なんで自分が飲食業をやっているのかについて現時点での答えを書きました。

 

単純に言えば、好きだから

高校の時からアルバイトで飲食やってたので、もうすでに人生の半分以上は飲食系に関わってきました。

これってやっぱ好きだからだと思うんですよ。
嫌いだったらここまで続かないし、正社員になってまでやろうとはならなかったはず。
飲食業なんて肉体的にもしんどいし、めんどくさいことが多い割に、そんなに稼げません。

金を稼ぐことが目的ならもっと他の職業を選んでいました。
ということは、飲食業をやりたいから飲食業をやっているんや。
転職しようと思った時も、飲食以外考えられなかったです。

 

なんで、ここまで飲食業にこだわってるのか?

飲食業で働けば働くほど、ボクにはある信念が生まれました。

その信念とは

「うまい食事は人を幸せにする」

うまいものを食って不機嫌になる人はいないです。

春は夜桜、夏には星、秋に満月、冬には雪。

それで十分酒は美味い。

それでも不味いんなら、それは自分自身の何かが病んでいる証拠だ。

引用:るろうに剣心

引用したのは「るろうに剣心」でボクが大好きなワンシーン。

剣心の師匠である比古清十郎は酒に例えていますが、「酒」を「食事」に変えても意味は変わりません。
もし食事をしながら不機嫌な人がいたら、それは食事のせいではなくて、その人がどこかおかしいから。
むしろそんなマイナスの気分を吹き飛ばしてくれるぐらい元気になれる力がうまい食事にはある。

そして、うまい食事を中心に食卓を囲めば、自然と全員が明るい気分になる。
うまい食事は人と人をつなぐ力もあるんです。
飲食店のスタッフとして1番やりがいがあるのは、そんな最高の食事を演出できた時。

どれだけ大変でも、食事を終えたお客様が店を出る時の「ごちそうさま!」ですべてが報われたような気持ちになります。

 

仕事が自分の欲望とシンクロするようになった

さっき書いたように、飲食業をやっている理由として多いのが「お客様に喜んでいただくのがうれしいから」

でも最近は、それだけだと飲食業を続けていく理由としては弱いかなと思うようになりました。
だって、お客様に喜んでいただく手段は飲食だけじゃないから。
歌手が歌ったり、画家が絵を描いたり、サラリーマンが営業をするのも最終的にはお客様に喜んでいただくため。

喜んでいただくことが目標なら飲食じゃなくてもいいよねぇ。
でも、ボクは飲食がやりたい。

なんでか。

欲望には正直でありたい。

ボクは食べることが好きや。

うまい食事はもっと好き。

夢は

「すべての食事をうまい食事で満たすこと」

飲食業やっていれば、仕事でも私生活でもうまいものに常にアンテナを張るようになるし、巡り会う確率も大きくなる。

食べたいものがなければ、自分で作り出す。
お客様に食べていただく以上に、自分が食べたいから飲食業やってるんだな。

 

うまい食事ってなんや?

ボクにとってうまい食事の定義は

「安心で、楽しくて、おいしい」

丁寧に作られた食材を、楽しい雰囲気の中で、おいしく調理していただく。
この3つがそろわないと、どこか物足りなく感じてしまうんよね。
飲食業を続けてきて、食について考えまくっているうちに、どんどん普通の食事じゃ満足できなくなってきた。

しょうもない食事するくらいなら、いっそ食わない方がマシってくらいに。

 

この記事にも書いたけど

あわせて読みたい
自分の店を開業するために飲食業界の今後を本気で考えてみた飲食で働いている人って、料理をするだけでなく食べるのも大好きって人が多いです。 ボクも、もちろんそう。 あんなけ毎日食品を扱っている...

これからは「心で食べる時代」

食事の体験そのものが思い出になるくらいじゃないと、本当にうまい食事とは言えへんのじゃないか。
食事ひとつにこんな理屈を考えてたら息が詰まってしまいそうですが、ボク自身は普段、こんなことを考えながらメシ食ってます。

ちょっと気持ち悪いなって、自分でも思います。

でもやっぱ、それぐらい「食」というテーマにはこれからもとことん向き合っていきたいわけで。
食べないと生きていけないやん。
ちゅうことは、食べることを考えるのは、生きることを考えることに直結するんちゃいますか?

だから、みんながもっと真剣に考えないといけないテーマなんですよ。

とりあえずボクは
「うまい食事は人を幸せにする」という信念の下、
「すべての食事をうまい食事で満たすこと」という欲望を満たすため、
これからも飲食業を続けていく所存でございます。