8歳でドラゴンボールに出会い、その後はマンガ・アニメにハマりまくった青春時代。
そのままスクスクと大きくなり、始めての就職先は東京のアニメ制作プロダクション。
そこで制作進行として3年間ほど働いていました。
いまだに話題になったり、気になる作品は必ずチェックするようにしています。
そんなボクが、おもしろいのに一般的にはあんまり知られてないよなーっていう作品を集めてみました。
普段、アニメを見ない人でも楽しめるラインナップになっているはず!
テレビシリーズは全部見ると膨大な量になってしまうので、今回は映画、もしくはOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)に限定。
補足情報として個人的に重要視している、監督、脚本、キャラクターデザイン、作画監督のお名前(敬称略)も合わせて載せておきます。
もくじ
DEAD LEAVES
監督:今石洋之
キャラクターデザイン/作画監督:今石洋之
脚本:本田武市
パンディとレトロという二人組の男女は、記憶を失った状態で目を覚ました。 荒野をでた二人は、都市で暴れまわり、警察に捕えられ、月面刑務所“DEAD LEAVES”に囚人として送り込まれた。 脱出不可能とされるその刑務所には、暇つぶしで囚人を殺す看守や、異形の囚人たちが蠢く恐ろしい場所だった。
「攻殻機動隊」のプロダクションI.Gと「新世紀エヴァンゲリオン」のガイナックスを中心とした当時の若手クリエイターが寄ってたかって作り上げた超ハイテンションギャグエロバイオレンスムービー。
のちに「天元突破グレンラガン」を生み出すことになる今石洋之の初監督作品。
ほんま、ドリルが好きなんすね。
声優陣も豪華です。
主役は「犬夜叉」や「ワンピース」のウソップなど、数々の有名キャラを演じてきた山口勝平。
「ちびまる子ちゃん」のお姉ちゃん役などを務め、先日お亡くなりになられた水谷優子。
「AKIRA」の金田で有名、ボクの最も好きな声優である岩田光男。
ベテラン達が下ネタ全快でしゃべりまくります。
とにかくノリと勢い。熱量がハンパない。
マインド・ゲーム
監督/脚本:湯浅政明
キャラクターデザイン/総作画監督:末吉裕一郎
初恋の幼なじみ、みょんちゃんに再会した西。彼女が姉のヤンと営んでいる焼き鳥屋に招待されたまではよかったが、借金の取り立てにきたヤクザにあっけなく殺されてしまう。しかし、将来に未練たっぷりの西は、神様に逆らって再び現世に舞い戻る。とことんやると神様に誓った西は、ヤクザに追われて危機一髪のところで、今度はクジラに呑み込まれてしまう。そこで出会ったじーさんはなんと、クジラの中で30年以上も暮らしていたのだった。
引用:マインド・ゲーム
「劇場版クレヨンしんちゃん」シリーズで名を馳せた湯浅政明の初監督作品。
設定もストーリーもぶっ飛んでいて、なんかよう分からんけど病的な魅力がある。
考えるんじゃない。感じるんだ!
大阪が舞台で制作協力に吉本興業がついているため、吉本の芸人さんが多数出演しています。
主役は今田耕司。
東京ではまったく知られていない島木譲二もやくざのボスとして、新喜劇の雰囲気そのままに登場してくる。
関西人ならわかるよね?
FLCL
監督:鶴巻和哉
キャラクターデザイン:貞本義行
作画監督:平松禎史(1/3/6話)・今石洋之(2/5話)・小倉陳利/庵野秀明(4話)
脚本:榎戸洋司
とある地方都市に住んでいた少年、ナンダバ・ナオ太の前に現れた一人の女性。どこからともなく現れた彼女が、いきなりギターで彼の頭を叩くと、なんとオデコの傷からロボットが出現!こうして、ナオ太は思いがけない刺激に巻きこまれていく…。
今最も公開が切望されている「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」で監督を務める鶴巻和哉の初監督作品。
監督のこだわりとセンスがそこかしこから感じられて好きな人はめっちゃ好き。
逆にそこが鼻につくって人もチラホラ。
とりあえず、始めの方はわけわからんかもしれんけど、最後まで見て!
そしたらおもしろいはずだから!
無気力少年が謎のお姉さんに振り回されて成長していくボーイミーツガールなストーリー。
演出も王道から実験的なことまであって飽きさせない。
そして何よりも、音楽をthe pillowsが担当していて、最高にカッコいいのです。
海外でも高評価を受ける、粋なアニメってやつ。
続編の制作も決定したらしい。
BLOOD THE LAST VAMPIRE
監督:北久保弘之
キャラクターデザイン:寺田克也
作画監督:黄瀬和哉
脚本:神山健治
地下鉄・銀座線、浅草行最終電車。殺風景な車両にたたずむひとりの少女。大人をも射すくめる強い眼差しと堅く結ばれた唇が秘めた意思を物語るー彼女の名は小夜(SAYA)。
人間社会に身を潜めた吸血鬼<翼手>を倒すため、<組織>が送り込んだ救世主。セーラー服に身を包んだ小夜は、日本刀を武器に基地内のアメリカンスクールに潜入したが・・・。
「攻殻機動隊」で有名な押井守主催の押井塾に集まった若手の企画から始まった作品。
少女、日本刀、怪物というありがちなモチーフを極限まで極めたらすげーかっこいいのんできました。
第一線のクリエーター達が当時の最新技術を使って生み出した映像美は今見てもまったく古くさく感じません。
のちのにメディアミックスや海外での実写映画化されるなど、すべての原点になっているとも言える。
人狼 JIN-ROH
監督:沖浦啓之
キャラクターデザイン:沖浦啓之・西尾鉄也
作画監督:西尾鉄也
脚本:押井守
敗戦から十数年。占領軍統治下の混迷を抜け、国際社会への復帰をめざし高度経済成長を続けるもう一つの〈日本〉。しかしスラム化した首都での凶悪犯罪が激増。武装する反政府勢力により首都圏治安警察機構・通称〈首都警〉との武力衝突が相次いだ。治安の番人として強化服と重火器で完全武装する、“ケルベロス”というその精鋭集団は、ゲリラを徹底的に排除してゆくのだったが……。
「攻殻機動隊」で作画監督を務めた沖浦啓之の初監督作品。
他のアニメがどんどんデジタルに移行していく中で、できる限り手描きセル画にこだわって制作されている。
実写ですやんと思える程のリアリティと、手描きアニメらしいざらついた感じが物語の雰囲気にもあっていて、見応えがある。
特に最後のシーンは必見です。
監督の沖浦啓之は作画マンとしても日本最強レベル。
「君の名は。」でもその仕事ぶりを新海監督から絶賛されていました。
キャラデ作監の西尾鉄也はのちにアニメ版「ナルト」のキャラクターデザインとしても有名に。
るろうに剣心 追憶編
監督:古橋一浩
キャラクターデザイン:柳沢まさひで
作画監督:松島晃(1/3/4話)・小林利充(2話)・柳沢まさひで/中嶋敦子(4話)
脚本:十川誠志
剣心が人斬りとなり、そして不殺の誓いを立てるまでの運命の物語。幼い心太は野盗の襲撃のさなか、飛天御剣流の継承者・比古清十郎と出会った。彼は心太に「剣心」の名と、「人の世のために振るう剣術」である飛天御剣流を授ける。 しかし数年後、剣心は京都で血みどろの刀を振るう「人斬り抜刀斎」となっていた。 ある雨の夜の死闘で、彼は一人の美しい女性と出会う。名前は巴。 彼女との出会いが、剣心を大きく変えていくことになる…。
引用:るろうに剣心-追憶編-
テレビアニメ版とは一線を画すOVA版。
監督や主要キャラの声優は変わらないものの、キャラデや演出の雰囲気は別もの。
ギャグ要素なしの本格時代劇って感じです。
殺陣のシーンも非常にリアル。
原作とも微妙に違うラストも見物です。
もはや少年漫画じゃないやん!
鉄コン筋クリート
鉄コン筋クリート / Tekkonkinkreet [Blu-ray] [Import]
監督: マイケル・アリアス
キャラクターデザイン/総作画監督:西見祥示郎
脚本:アンソニー・ワイントラープ
義理と人情とヤクザの“地獄”の町<宝町>。
自由に飛び回る<ネコ>=2人の少年、クロとシロのたった一つの住処。
しかしそこへ、開発のいう名の地上げ、ヤクザ、暴力、実態の分からぬ“子供の城”建築プロジェクト、不気味な3人組の殺し屋の影、そして、<ヘビ>と呼ばれる男が現れ、町は不穏な空気に包まれる。宝町が大きく動くとき、二人の運命も大きく揺り動かされるー
松本大洋の代表作を完全映画化。
原作も読んでるけど、あのおもちゃ箱のような世界感をここまで映像化できたことはホンマにすごい。
二宮和也と蒼井優も本職の声優じゃないけど、見事に主役を演じている。
シロがめっちゃかわいいんよなー。
第80回アカデミー賞では長編アニメーション映画部門賞にノミネートされるなど、海外での評価も高い。
千年女優
監督/脚本:今敏
キャラクターデザイン/作画監督:本田雄
映像製作会社社長・立花源也は、かつて一世を風靡した大女優・藤原千代子の半生を振り返るドキュメンタリー制作を依頼された。千代子の大ファンだった立花は若いカメラマンを引き連れ、30年前に人気絶頂の中、忽然と姿を消し、以来公の場に現われなかった千代子の屋敷へ向かった。ようやく姿を現した千代子は、歳は老いても昔の清純な印象を残していた。そして、戸惑いながらも自らの人生を語り始めた。それは、女優になる前、女学生の頃に恋した名も知らぬ男性を、生涯をかけて追い求める壮大なラブ・ストーリーだった。
46歳。
これからという時に亡くなってしまった今敏初のオリジナル劇場作品。
現実と幻想、記憶と映画が入り交じった世界の中でひとりの大女優の一生を描き出す。
どこまでが本当でどこからが演技なのか。
昔、この映画が好きだっていう女子と付き合ってたんすけど、なかなか痺れる別れ方をした記憶があります。
女はみんな女優やなぁ。
COWBOY BEBOP 天国の扉
監督:渡辺信一郎
キャラクターデザイン/作画監督 :川元利浩
脚本:信本敬子
時空を超えて短時間で惑星間を移動できるようになった21世紀後半の太陽系を舞台に、惑星間航行船ビバップ号を駆り賞金稼ぎを生業とする主人公たちの活躍を描いたアニメの劇場公開版。本編はTVシリーズの22話と23話の間のあたる。2071年、火星。高速道路でタンクローリーが爆発事故を起こし、タンクから漏れだした物質で500人以上が死傷する大惨事となる。正体不明のバイオ兵器を使用したテロの可能性があることから、火星政府は犯人に史上最高の懸賞金をかけると発表。貧困に喘ぐビバップ号クルーたちが眼の色を変えたのは当然だった……。
大好きな作品なのに、表現が過激過ぎるという理由で地上波で全話放送されないという衝撃の展開となったテレビシリーズ。
今から見れば全然大したことないけど、やっぱ時代の空気ってありますよね。
ハードボイルドな演出やジャズをメインとした渋めの音楽はかなり斬新でした。
特にオープニングはめちゃカッコいいから、それだけでも見る価値あり。
映画版はテレビ版をベースにしているものの、完全新作なので映画だけでも楽しめます。
もちろん、メカやアクションといった男の子が大好きなもんが全部詰まってます。
サントラもいいんだよなぁ、これが。
ほしのこえ
監督/脚本/演出/作画/美術/編集: 新海誠
長峰美加子と寺尾昇は仲の良い同級生。中学3年の夏、美加子は国連宇宙軍の選抜に選ばれたことを昇に告げる。翌年、美加子は地球を後にし、昇は普通に高校へ進学。地球と宇宙に引き裂かれたふたりはメールで連絡を取り続ける。しかしメールの往復にかかる時間は次第に何年も開いていくのだった。美加子からのメールを待つことしかできない自分に、いらだちを覚える昇だったが…。
「君の名は。」で一躍時の人となった新海誠の初劇場作品。
音楽以外のほぼすべてをひとりで作ってしまうという超人っぷりに全俺が震撼した。
まさか十数年の時を経て全世界を震撼させることになろうとは。
男女のすれ違いの切なさを描かせたらやっぱ最強ですね。
最後に
とりあえず思いつくままに並べてみたところ、前職の影響をかなり受けたラインナップとなりました。
どの作品も自分のアニメ史に残る思い出深い作品ばかりです。
ほとんど2000年以降に公開されたものやし、今見ても違和感なく楽しめるはず。
ちゅうか、名作は何回見ても違った味わいがあるよね!