まいど!
六角人でございます!
飲食店において味見というのはめっちゃ大事な作業です。
扱っているほとんどの食材は生ものなので、ちょっとした油断で痛んでしまいます。
冬場はまだしも、夏場なんか1時間置いといただけで異臭がする、なんてこともありました。
痛んだ食材で作った料理をお客様に出してしまったら。
考えただけでも恐ろしい。
食中毒からの、営業停止。
そのまま閉店に追い込まれてしまうことだってあり得ます。
まさに命取り。
最悪なシナリオってやつです。
そういったことを避けるために「毒味」の意味で行われる味見ですが、それ以外にも大切な意味があります。
今回はスタッフ教育という面から味見について考えてみたいと思います。
何も知らない新人スタッフにこそ味見は必要
味見をする重要な意味。
それは「おいしいものをきちんとおいしいと知ること」
店で出してるんだからおいしいに決まってるでしょ、と思うかもしれません。
でも「どういう風においしいか」をお客様に伝えるためにははやり実際に食べてみるしかないんですね。
ウチの店では新人スタッフが入ると、必ずすべてのメニューをお客様と同じ状況で食べてもらいます。
そうすることで、お客様の立場になって考えられるようになるんです。
量、味の濃さ、焼き加減、切り分け方、提供時の説明などなど。
一度体験してもらうことで、いざ自分で接客する時の説得力が格段に上がります。
極端なこと言えば「この肉、すごくおいしいんですよ!」みたいなオススメの仕方でもいいんですよ。
本当においしいと思っていたら 、お客様にぜひ食べていただきたいっていう熱量が半端ないんで!
新人なんてどうせ細かいことわからないよ、なんてあきらめてたらいけません。
新人だからこそ、ウチの店はめっちゃおいしいものを出してるんやで、ということをちゃんと伝えてあげる。
店舗のスタッフにすらおいしさを伝えられないのなら、お客様には絶対伝わらないですからね。
ちゃんとした仕事をしていれば、新人スタッフでも素直に受け入れてくれます。
そして、そのおいしいと思えた感情が接客する時の自信の源になるんです。
素直な気持ちから出た言葉が1番伝わる
実際に食べていない人が細かい説明やお題目を述べることができたとしても、おいしさを知っている人のストレートな言葉にはかなわないんもんです。
「これ、めっちゃおいしいんで、だまされたと思って食べてみてください!」
こんな言葉をキラキラした目で言われたら、食べてみたくなるでしょ?
始めのうちはどうしてもたどたどしい接客になってしまいます。これはもう仕方がない。
でも、おいしいものを全力でおいしいと伝えられるのは技術じゃなくて、気持ちです。
お客様がいて、自分がおいしいと思っているものがあったら、自然とお勧めしたくなりますもん。
味見をする意味って、こっちの方が断然重要なんちゃうかなー。
さらに言えば、店の味を好きになる▶︎店のことも好きになる▶︎長く働いてくれる。
そんな店舗的にもありがたいメリットもあったり。
というわけで、ウチの店で働き始めて最初に教える仕事は挨拶と味見です。